
イエス・キリストの十字架と復活は、キリスト教信仰の中心にある出来事です。多くの人にとって「十字架」と聞くと、苦しみや死を思い浮かべるかもしれません。しかし、聖書が語る十字架と復活は、私たち人間に対する神の愛と希望に満ちたメッセージなのです。
◆ なぜイエスは十字架にかかったのか?
聖書は、人間は本来、神によって愛され、神との関係の中で生きる存在だと教えています。しかし、人間は神に背を向け、自分中心の生き方を選ぶようになりました。これが「罪」と呼ばれるものです。罪は私たちの心を傷つけ、人との関係や、そして何より神との関係を壊してしまいます。
神は義なる方ですから、罪をそのまま見過ごすことはできません。しかし同時に、神は限りない愛を持っておられます。その神が私たちを救うために送ってくださったのが、イエス・キリストです。
イエスは神の御子でありながら、すべての人の罪を背負って、十字架の上で命を捨てられました。罪のない方が、罪ある私たちの身代わりとなって罰を受けてくださったのです。これは、神がどれほど私たちを愛しておられるかを表す、最も深いしるしです。
◆ イエスの復活とは何だったのか?
イエスは十字架で死なれ、墓に葬られました。しかし三日目、死からよみがえられたのです。これは偶然の出来事ではなく、神のご計画の中でなされた奇跡でした。
復活は、イエスが単なる偉人や預言者ではなく、真の神の御子であることの証明です。そして、イエスが語られた言葉――「わたしは命であり、よみがえりである」(ヨハネ11:25)――が真実であることを示しています。
死は人間にとって避けられない現実です。しかし、イエスの復活は、「死が終わりではない」という希望を与えています。イエスを信じる者には、罪の赦しと、死を超えた永遠の命が約束されているのです。
◆ 十字架と復活が今の私たちに語ること
2000年前の出来事に、今を生きる私たちにどんな意味があるのでしょうか?
それは、「神はあなたを愛しておられる」ということ。そして、「どんな過去があっても、神のもとに立ち返る道がある」ということです。イエスはあなたのために十字架にかかり、あなたのために復活されたのです。
私たちは時に、自分の過ちや弱さ、傷によって、心が閉ざされることがあります。でも神は、そのような私たちを決して見捨てることはありません。むしろ、そういう私たちを深く愛し、立ち上がらせ、癒し、人生を新しくしてくださいます。
イエス・キリストの十字架は、あなたがどれほど大切な存在かを教えてくれます。復活は、あなたに希望と新しい人生の道を示してくれます。
◆ 最後に
イエスの十字架と復活は、私たちにとって「神の愛のしるし」であり、「新しい命への入り口」です。それは単なる歴史的事実ではなく、今も生きて働いておられる神の現実です。
もしあなたが、心のどこかで「人生に意味を見出したい」「赦されたい」「新しく始めたい」と願っているなら、それは神があなたに語りかけておられるサインかもしれません。
ぜひ、イエス・キリストの十字架と復活に目を向けてみてください。きっと、あなたの人生に新しい光が差し込んでくるはずです。